1959年開店より歴史を繋ぐ「麻婆豆腐」

伝承されていく重慶飯店の味

1959年の創業直後より「重慶飯店」の味を作ってきたのは、現総料理長 陳一明の父、陳中権です。72歳迄厨房に立ち、現役引退後の現在も顧問として重慶飯店を支えています。四川の代表料理数々を横浜中華街で再現した陳顧問の味、朝から晩まで黙々と働く父の背中を見て育った若き陳一明は父の下で修業に励みましたが職人肌で寡黙な父が、手取り足取り指導することはありません。父の動きを観察し、素材や調味料に触れ、調理後の鍋肌を指でぬぐい味わうなど、五感をフル回転させ、身体に叩き込み徐々に父であり師匠の味に近づけていく日々。「親父のように尊敬される良い料理人になり、いつか追い抜きたい」という負けず嫌いな思いが原動力だったと陳一明総料理長は語ります。

四川料理は難しく楽しい

四川料理の特徴は、多彩なスパイスと調理法で生み出す、酸(酸味)・辣(辛味)・麻(しびれ)・苦(苦味)・甜(甘味)・香(香り)・鹹(塩味)の七つの味覚にあります。「調和とバランス」が重要でその極意は一長一夕で習得できるのもではありません。使うタイミングで、香りも辛味も異なるのがスパイス。唐辛子は炒め足りなければ香りが立たず、炒めれば辛すぎるなど、扱いが難しい。逆にスパイスをコントロールできれば、誰にもできない味が出せて、料理が楽しくなる。本場の四川料理を、より美味しく召し上がって頂く開店以来からのポリシーは進化しながら確実に受け継がれています。

究極の麻婆豆腐

四川料理の特徴でもある香り。爽やかな青山椒の香りが口に近づけた瞬間に食欲をそそります。豆板醤をはじめとする醤(ジャン)を香り良く、なおかつ深い味わいに仕上げる為に、ゆっくりと炒めて香りと旨みを引き出しています。肉味噌の甘み・旨みを合わせてコクのある深い辛みと奥行きある味わいに纏め上げた後、仕上げに痺れの赤山椒を加えることにより、さまざまな風味を一度にお楽しみ頂ける麻婆豆腐です。四川料理の重要な味とされている麻辣(マーラー)味の代表格である麻婆豆腐とは「麻」…花椒(ホワジャオ)による、舌がビリビリと痺れるような辛み、「辣」…唐辛子によるヒリヒリとした辛みこの2つの複合的な辛みとされています。ひとえに花椒や唐辛子と言ってもその種類は数多く味も異なるため、配合による香り・辛みの表情の出し方や、加熱方法による様々なバランスの「麻辣味」が存在します。重慶飯店の開業当時より受け継がれた究極の麻婆豆腐を是非お楽しみ下さい。

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